磯山神社

[いそやま神社]

栃木県鹿沼市磯町66

祭神:大己貴命・須世理姫命・事代主命
配神:大日孁貴命・木花咲耶姫命・伊弉冊命
境内社:八幡宮・天満宮・八坂神社・千勝神社・皇産霊神社・愛宕神社・雷電神社・琴平神社・稲荷神社・道祖神社
高野下野藤原権助により永延二年988に創建された古社。當山明神と称した。永仁六年1298に西方城主西方遠江守烏丸景泰が宇都宮二荒山神社の祭神を勧請合祀して戦勝祈願を行う。証拠の残る本殿としては鹿沼市最古の寛文二年1662造営で県指定有形文化財。江戸初期に磯山明神と改称。磯,赤塚,亀和田,七ツ石,羽生田五か村の鎮守であった。明治五年1872郷社。明治十五年1882区画改正により村社。
このあたりでは別格の大社で社域4,389坪,6月には境内全域に紫陽花が開花し,参道に提灯を並べ,あじさい祭りが行われ,屋台も出る。掲載写真は2015年6月26日撮影。拝殿前に茅輪[ちのわ]が設けられており,正月も出店が並び参拝者で賑わう。
石鳥居四基。南参道一の鳥居は太柱の堂々たる風格。残念ながら年代不詳。拝殿手前の二の鳥居は平成22年の新築。東の石鳥居は昭和25年1950製。西の石鳥居は明治三十x年,字配りから推測すると三十一かもしれない。隣の旗杭は大正四年1915奉納。
拝殿左手に400年超の夫婦杉。本殿裏手に500年を超える杉の御神木。落雷により縦に裂けてしまったが,金輪で修復されている。
参道途中に紫陽花に隠れるように石製狛犬。拝殿前に青銅製狛犬。
寛政七乙卯年1795の手水石が保存されている。
明治四年1871石燈籠。
「県指定建造物・磯山神社本殿」石碑は平成元年二月,その左に平成元年十月建立の「磯山神社御鎮座壱千年祈念事業碑」
社務所の北の神庫裏に天保十三年1842勝善神。隣りに文化元年1804の石塔。座像,石宮が並んでいる。
本殿右手裏に境内社10社がまとめて祀られている。社号が書かれているのはありがたい。
なお『下野神社沿革誌』では「礒」字を使っているが,南押原村の記述では「磯」で植字されている。現在の社号は「磯」を使用。
紫陽花の管理だけでも相当の出費になるので,ぜひご寄付を。
例祭:10月29日
*『鹿沼聞書・下野神名帳』1800年頃
都賀郡 正一位 磯山大明神 磯 金子壱岐
*『下野掌覧』万延元年1860
都賀郡之部 磯山大明神 磯村鎮座 祭主金子氏ナリ
*『下野神社沿革誌』巻三-36丁 明治三十五年1902
上都賀郡南押原村大字礒鎭座 村社 礒山神社 祭神 國造大己貴命・須世理比賣命・事代主命 祭日陰暦三月七日/九月廿九日
建物本社間口四間奥行三間栃葺 石垣高さ七尺間口五軒奥行四間 拝殿間口五軒奥行三間麻から葺 瑞籬本社周圍 石華表四基 遠鳥居木造一基 唐獅子二基 末社二社 石燈籠五基 寳物 神號扁額永禄十年1567十一月壬生彦次郎藤原氏勝奉納 鰐口一口直徑二尺一寸八分厚さ九尺高木伊勢守奉納 神號扁額一面x従三位宣嘉卿の筆 氏子百餘戸総代三員 社掌金子善四郎同村大字同五十七番地住
本社は人皇六十七代一条天皇の御宇永延二年988九月の創建にして高野藤原權助の勸請なり 往古は當山大明神と號して礒龜和田赤塚七ッ石羽生田五ヶ村の鎭守神なりとす 殊に徳川将軍代々崇敬の社にして高拾五石一斗餘の朱印を附し神主金子氏及ひ別當圓徳寺を置き朱印配當を賜り本社に奉仕なさしむ 享保元年1716十一月十六日を以て神位宗源宣旨正一位を贈せらる 明治五年1872中礒山神社と改稱し第一大區八小區の郷社に列せらる 明治十年1877八月行政區画の改正にて村社に列せらる 社域二千八百七十坪平地より高きこと二十五尺にして老松古杉蓊欝と繁茂し神寂ひて雅致あり
茅輪
古井戸
由緒書 社務所
青銅製狛犬
鎮座千年碑 西鳥居に到る 寛政七年1795
夫婦杉 御神木
双幹になっている 本殿裏手 境内社
本殿解説
神庫? 石宮がある
南参道入口 一の鳥居が見えてくる
大きな鳥居だ 入口方向 彼方に社殿が見えてくる
二の鳥居 「振り向いて」の看板
振り向いてみた 狛犬
狛犬一対 昭和八年1933石鳥居
東の鳥居 東鳥居脇から
西側鳥居 本殿に到る 南を望む

 

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