大日孁神社

[おおひるめ神社]

真岡市・粕田487

主祭神:大日孁貴命[おおひるめのむちのみこと]『日本書紀』に伊弉諾尊と伊弉冊尊の国生みに続いて〔「吾已に大八洲国と山川草木とを生めり。何ぞ天下の主者を生まざらむ」とのたまふ。是に共に日神を生みたまふ。大日孁貴と号す。大日孁貴,此には於保比屡咩能武智と云ふ。孁,音は力丁反〕とある。大日孁貴に読み方の注がついていて[おほひるめのむち]と読め,孁の音は[リャウ・レイ]であるぞ,と書かれている。日の神である。つづいて「一書に云はく,天照大神[あまてらすおおみかみ]といふ。一書に云はく,天照大日孁尊[あまてらすおおひるめのみこと]といふ。」と注が付けられている。「貴」は高貴なひと。一書第一では貴のかわりに「尊」の字で記述。雨の下に口みっつの字についてはこのページ一番上の「おかみ考」をご覧いただきたい。
栃木県では大日孁貴命は神明宮などの祭神としてはかなりの数祀られているが,社号になっているのはここだけかもしれない。『下野神社沿革誌』明治三十五年刊に「長沼村大字大道泉・大日靈貴神社」が記録されたが,現在の太田神社に合祀されたと推定する。
昭和五十五年1980十一月十六日大日靈神社再建板書。
祭日:11月15日
口みっつ付きの正字
中央に御神体
右手に 昭和55年再建
鎮座の杜
八坂

八坂神社

[やさか神社]

真岡市・粕田456

主祭神:倉稲魂命 境内社:天神宮
ここは少しばかりむずかしい。『栃木県神社誌』新旧版とも「稲荷神社」で掲載されている。御祭神からも稲荷神社であることはそのとおりである。しかし,平成二十二年石鳥居の額は「八坂神社」である。これには理由があって通称が稲荷さまと八坂さんの二通りがあるからで,現在は拝殿額も八坂神社なので,氏子さんの間では改称されているといっていいのではないか。ここでは八坂神社で掲載する。
享保五年1720十九夜供養,寛延四年1751十九夜人数四十人,天保十三年1842など。
例祭:2月初午日
八坂神社
享保五年1720
鹿島

鹿嶋神社

[かしま神社]

真岡市・粕田1506

主祭神:武甕槌命
詳細不詳。47号線で上三川から鬼怒川を越えて道路沿い左手に見える。交通量が多のでなかなか駐車できない。西の大六天王神社の方から向かうと裏側に出るので,あとは歩いて。
平成十八年石鳥居と木鳥居。本殿の額はなくなってしまった。
200年以上前の神名帳に記録されている。
*『鹿沼聞書・下野神名帳』1800年頃
芳賀郡 鹿島大明神 粕田 宝性院
二の鳥居
本殿
三方田んぼに囲まれて
木製鳥居; 2016/5/24撮影
山倉

山倉大六天王神社

[やまくらだいろくてんおう神社]

真岡市・上大沼404

主祭神:面足命・惶根命
詳細不詳。平成元年の敬神之碑に昭和63年1988改築,狛犬・敷石・春日灯籠は平成元年完成とある。社号標も平成元年。太々神楽が12月の例祭に奉納される。
県内では珍しい社号で,真岡には他に東郷に「大六天王社」があり,茂木の「天子神社」の鳥居額に旧社号の「第六天神宮」額が架かっている。宇都宮市下小倉に大六天神が鎮座する。
祭日:12月5日
* 当社を含め,これより以下に紹介する神社は,手に入る資料には記述がなく,くわしいことは分からない。真岡駅を中心に見ると,51社のなかで『下野神社沿革誌』に記録されたのは中村八幡と上鷺谷の天神宮の二社のみで2%である。『鹿沼聞書・下野神名帳』も51社中5社のみで10%にすぎない。真岡の北部は調査が困難だったのか。なにか理由があると思うが,まだ分からない。『栃木県神社誌』平成18年版では51社中,ほぼ半分の22社がようやく記録された。
真岡南部,東部になると事情は変わってくる。
42社中,『下野神社沿革誌』に17社記録され,『鹿沼聞書・下野神名帳』には16社掲載される。約40%。『栃木県神社誌』29社・約70%。
旧二宮町48社のうち『下野神社沿革誌』に16社,『鹿沼聞書・下野神名帳』に15社記録された。約30%。『栃木県神社誌』31社・約65%。

石宮御本殿
山倉大六天王神社
平成元年敬神之碑 変わった手水石
八坂2

八坂神社

[やさか神社]

真岡市・大沼61-2

主祭神:素盞嗚命
山倉大六天王神社から東に少し行った用水沿いに鎮座。
詳細不詳。平成二十三年御社殿一棟奉納額。
本殿 神輿
左手に豊かな用水
 

雷神社

[らいじんじゃ]

真岡市・下大沼115-1

主祭神:大雷神
詳細不詳。西に水田を見下ろす高台に鎮座。南となりの星宮神社と同型の石段と社号標。真岡では星宮神社と雷神社は密接な関係にある。
大正十年1921拝殿額。昭和58年1983石燈籠。
本殿左に大震災に被災し,祠置代・狛犬・燈籠が崩壊したため復元工事を行った旨を記録した板書が架けられている。
入口 雷神社
大正十年1921
本殿 大震災後復元の記録
本殿下 西に田園
星宮神社

星宮神社

[ほしのみや神社]

真岡市・ 下大沼140

主祭神:磐裂命・根裂命
詳細不詳。西に水田を見下ろす高台に鎮座。上記雷神社のすぐ南で,社号標形式・書は同一で石段の作りもよく似ているので,氏子さんも共通だろう。拝殿額に「星乃宮神社』と「の」つき。 昭和62年1987社号標。平成九年石燈籠。
入口
乃つき 御神体
神輿 右手に境内社 旧石祠
聳えている 西に田園
熊野

熊野神社

[くまの神社]

真岡市・加倉122

主祭神:伊弉冊命・速玉之男命・事解之男命
詳細不詳。西に水田を見下ろす高台に鎮座。境内は加倉権現山公園になっている。
鳥居額と拝殿前面の額に「熊野権現」,拝殿軒の額に「熊野神社」。江戸期には熊野権現だったが,維新に際し熊野神社に改称され,国家統制から自由になって,昔の称号を再び使おうということだろう。
拝殿手前左手の覆屋に石塔,右手の同型の覆屋に石祠。
階段を下りた社号標のある前の道路は狭いので,東側の公園から入る方がいい。上記星宮神社と雷神社もここから歩いてすぐ。
熊野権現
熊野権現 熊野権現 本殿
西側 二基?あった 東側
加倉権現山公園

 

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