東照宮

東照宮

[とうしょうぐう]

栃木県日光市・山内2301

主祭神:徳川家康公 配神:豊臣秀吉公 源頼朝卿 境内社:稲荷社・松原神社(天照大御神・東照宮大神)
境内地4万1千154坪。
大きな有名社なので不勉強で付け加えると間違いが拡散します。公式Webをご覧いただきたい。「日光東照宮公式Web」
また常に多数の参拝客であふれていますので個人の顔をぼかすのも面倒です。ここでは115年前にどのように紹介されたか『下野神社沿革誌』をお読みいただきましょう。
ひとつ付け加えるとすれば,関ヶ原の戦いで日本国の長期の混乱が終息し,それからほどなくの1636年には東照宮を造営することのできた建築土木人力集団と,とびきり優秀な彫刻家の集団が存在し得た日本国の底力を確認するに十分な価値の高い神社ということである。徳川の権力を無視しても,日本各地に綿々と技術が伝わっていたのである。この技術力と芸術に気がつかなかった西洋の建築家がいたことは忘れるとしよう。
例祭:5月17日
*『下野神社沿革誌』明治三十五年1902 巻三-3丁
上都賀郡日光町大字日光鎭座 別格官幣社 東照宮 祭神 贈正一位太政大臣徳川源家康靈 祭日六月一日 宮司從四位中山信徴
本社は元和三年1617の創建なり 始め源家康病蓐に在るや窃に天海僧正を招き遺命して曰く吾死さは遺骸を久能山に葬り一年の後更に日光山に改葬すへしと 家康死するに及んて天海乃ち京師に上りて宣下を請ひ元和三年1617三月十五日霊柩駿河の久能山を發し四月四日日光座禪院に着し同月十四日假神殿へ遷祀す 後寛永十三年1636秋元泰朝に命して神殿を改造せしむ 泰朝乃ち天下の良匠名工を集めて社殿を新築せしめ叉諸侯の材料器物を献するもの多く幾はくもなくして社殿成り神霊を茲に遷し後正保二年1645後光明天皇勅して東照大權現の號を賜ふ 明治維新後東照宮と改め別格官幣社に列せらる
今本社に賽する順序を記さんに表門には石の大華表ありて後水尾天皇の宸筆「東照大權現」の匾額を掲く 其裡に四基巨石燈籠あり 舊二王門跡を經左折すれは左に三神庫あり 皆銅瓦髹朱破風下に巨象二頭を刻み花鳥草卉丹⾭絢爛たり 之に隣し神厩あり堅三間横五間素木造りにして承塵の下に松竹牡丹を刻み釘鉸皆金を鍍し承塵に葵の紋を附す 神厩と相距たる數十歩其正面に巨石の盥水盤あり長さ八尺五寸廣さ四尺餘の花崗石を穿ちて之を作り四隅に石柱を建て屋を以て之を覆ふ 傍らに燈籠百数十基あり 内銅十五基鐵二基石百一基皆諸藩主の寄献する所と云ふ 水屋と相並ひて輪藏及ひ青銅の華表あり 茲より石磴を登れは瑞籬の内に鼓樓鐘樓ありて左右に相對し朝鮮國より納めし虫喰鐘 阿蘭國より奉りし廻燈籠 琉球より献せし蓮燈籠等は皆其側らに在り 正面に向へは陽明門あり 日本美術の粋を悉く此門に集めたる如く終日之を觀るも飽くことなく俗に日暮御門と云ふ 門に樓あり覆ふに銅瓦を以てし堅四間横二間楣桁梁柱皆彩せす細かに人物鳥獸花卉を彫り檐に金鈴を懸け天井に昇龍二龍を畵く 狩野守信の筆なり 其左右に回廊あり悉く花鳥を刻し精緻巧麗實に人目を眩す 陽明門を距る數十歩にして叉門あり 悉く唐木を以て造るか故に唐門と稱す 四方棟唐破風造にして屋上に銅製の恙の蟲を繋き外柱には登龍二龍を彫り内柱の周圍に蟠龍獅子を鐫し楣間破風等に孔子十哲及ひ七福神七賢人を刻む 天井には天女の雕像あり 門扉叉唐木を用ひ菊牡丹梅等を彫刻す 門を入れは則ち拜殿にして桁行十二間二尺梁間四間五尺 中の間は六十三畳を敷き楣間素木を用ひて鳳凰を刻み承塵に三十六歌仙の扁額を掲く 則ち後水尾天皇の宸翰畵は土佐將監の筆なり 拜殿の右室を聽聞所と稱へ左室を門主の休憩所と云ひ天井を劃して 天女を刻し二室共に其隔板唐木を接合して花鳥を刻せり 拜殿と本殿との間に石の間あり 甃石を敷き屋を支ふるに四柱を以てす 乃ち皆推朱にして一柱の費やす所實に八萬兩と云ふ 石の間の内本殿深く沈し梁欄間等には鳥獸草木を刻し殿中には内殿空殿と唱ふる所あれとも之を窺ふを得す 叉宮中には東照宮神位あれと人の就て拜するを赦さす 舊輪王寺宮と雖も此に詣るに七日の斎を徑るに非されは扉を開くことを得さりしと云ふ 叉唐門を出てゝ神樂殿と社務所との間を過き瑞籬の傍に至れは門ありて承塵の下に丸彫の猫を置く 傳へて名匠左甚五郎の眠猫と云ふ 此れを過きて坂下門を入り数百級の石磴を躋れは中腹に内廟あり 青銅の華表を建て拜殿の背後に青銅の擬寶珠形の寶塔を安す 則ち家康の遺骨を歛むる所なり 是則ち俗に奥の院と唱ー明治維新前は人民の賽するを許ささる所なり 叉神庫には種々の寶物を陳列し常に賽人の縦覧に供す
三葉葵
鳥居解説 元和四年1618戊午四月十七日 黒田筑前守藤原長政
1618鳥居は栃木県では貴重品 一畳大の「東照大權現」額 お札等授与所
さりげなく慶安四年1651
寛永十八年1641の貴重品が 五重の塔 五重の塔から二荒山神社への看板
二荒山神社への参道 御仮殿入口 御仮殿左手
御仮殿 御仮殿石燈籠 付近の石垣
付近の石垣 石垣マニアにはたまらない
神橋からの参道 神橋からの参道途中 神橋からの参道最後

 

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