伯耆根神社

[ほうきね神社]

栃木県塩谷郡塩谷町玉生1743

主祭神:大己貴命 配神:玉生伯耆守
境内社:稲荷神社・山神社・八坂神社
日光北街道が玉生の町中で直角に曲がる角に参道の標識が見える。その真北の玉生城があった山に鎭座。
貞観四年862創建の古社。以前は1.8キロほど北の地にあったが,明治四十年1907九月に現在地の天王山に遷宮。したがって下記『下野神社沿革誌』は以前の鎭座地の様子を記録している。
中世に城主玉生伯耆守を相殿に祀り伯耆根大權現と称したが,維新に際し伯耆根神社と改称した。塩谷にある[ほうきね]6社のうち,5社は「箒根」で,玉生だけが「伯耆根」と表記する。
朱色鳥居の脇に昭和二十五年1950社号標,昭和三年1928御即位記念,社叢解説板。
強固な石段がつづら折りに続き,最後の踊場に大正四年1915手水石と旗杭があり石段の上方に社殿。大正貳年1913「玉生宿青年団」石燈籠一対。拝殿内に多数の掲額。境内からは北に高原山が見える。
拜殿右手裏上方の頂上に稲荷神社。
例祭:旧暦9月9日
玉生城址について,詳しくは[余湖くんのホームページ]をご覧ください。
*『下野神社沿革誌』明治三十五年1902 巻七・27丁
鹽谷郡玉生村大字玉生字伯耆前鎭座 村社 伯耆根神社 祭神 大己貴命 相殿玉生伯耆守靈 建物本社間口四尺六寸奥行三尺八寸 末社二社 氏子七十四戸
本社創立年月詳ならす 往古は箒根大權現と稱せしか後本村の城主玉生伯耆守を合祀し爾来伯耆根神社と改稱せしと云ふ 後文化四年1807蝦夷土人等騒亂の時徳川将軍目代として若年寄堀田攝津守鎭静の皈途本社に神號の扁額一面奉納ありて報賽せし社なり 社域九百坪高燥の地に在りて境内には老樹蓊蔚として神寂ひて雅致あり

鹿沼聞書は「玉生村民」と組んである。この形式の場合,他社では「鎭座地:玉生,別当or社掌:村民」を表している。鎭座地「東房,東方,玉生」の三か所の箒根神社を記録した可能性が高い。伯耆根と箒根で異なるが,「往古は箒根大權現」と称したので,参考としてここに記録しておきます。東房[ひがしぼう]は明治二十二年1889玉生村の大字となり,枝郷に鳥羽新田があるので,そちらの箒根神社の可能性もある。東方は不明。
*『鹿沼聞書・下野神名帳』1800年頃
塩谷郡 箒根大権現 東房,東方,玉生村民
*『下野掌覧』万延元年1860 塩谷郡之部
箒根神社 東房村鎮座 祭主東房氏ナリ
多数の額
社殿左手
本殿裏
高原山 稲荷神社標識 頂上に稲荷神社
稲荷神社
参道標識 清流を渡って鳥居へ
社叢解説
堅固な石段
玉生を見下ろす 途中の巨木
登り口に石塔多数
箒根神社

箒根神社

[ほうきね神社]

栃木県塩谷郡塩谷町喜佐美717

祭神:大己貴命 境内社:神明宮・高原山神社(大国主命・事代主命・月読命)
例祭:9月9日
高原山神社より御分霊を勧請して元和元年1615九月十九日に創建。
昭和三十五年1960石鳥居。
社殿右手に木製祠が四社祀られ,安政二年1855石燈籠が奉納されている。二社は屋根だけになってしまった。
鳥居右手の地蔵堂に延命地蔵尊,檜木地蔵尊と不明の地蔵尊が祀られている。となりに天保二年1831観音様。
*『下野神社沿革誌』明治三十五年1902 巻七・29丁
鹽谷郡玉生村大字喜佐美鎭座 村社 箒根神社 祭神 大己貴命 少彦名命 建物本社間口四尺五寸奥行二尺八寸 拜殿間口三間奥行二間 末社三社 氏子百十六戸
本社は元和元年1615九月十九日の創立にして社域九十坪を有し字田汎に在り
本殿
左手
平成二十年改築記念 右手
左:八坂神社
境内社鳥居があった?
お堂
中央に見える
星宮神社

星宮神社

[ほしのみや神社]

栃木県塩谷郡塩谷町喜佐美232

祭神:経津主命 配神:磐裂命・根裂命 境内社:山神社
国土地理院地図にも載っていないので,探し出すのがたいへん。萩久保の北にあるとのことで,墓地の上のそれらしい山に入ってみるも見つからず。ちなみに2015年春にdocomo圏外でほんとうに静ないいところ。少し戻ったところでお尋ねすると反対の南側にあることが分かった。ただし長くお祀りされていないとのこと。石鳥居に星宮神社。社殿は倒壊寸前。『栃木県神社誌』平成18年刊の写真と比べるとここにまちがいない。お話しによると大地主の崇敬社だったが,広大な土地を売り払って村を離れたという。地図を見ると分譲地のような道が見えるが,開発に失敗し,山林のままである。隣りのお宅は信仰上は星宮神社は無関係で,喜佐見の上記箒根神社の氏子さんである。山一つ西側だが,そこまで車で約五分。
昭和廿六年1951石鳥居。昭和二十六年1951「天下泰平国家安全」旗杭。年代の読めない石燈籠一対。
鳥居手前に「宝永四丁亥1707」片足立ちの観音様。
例祭:9月19日
昭和28年の石鳥居 星宮神社額
左端:山神社
入口
宝永四丁亥1707
箒根神社

箒根神社

[ほうきね神社]

栃木県塩谷郡塩谷町熊ノ木1059

祭神:大己貴命 境内社:加茂神社・山神社・湯殿神社
元和年間1615-24の創建と伝わる。
延享五辰天1748石燈籠。嘉永七年1854狛犬。寛延三年1750手水石。
拝殿内に昭和十五年1940奉納板絵。
社殿右手に加茂神社木製祠と不明の木製祠、後ろに大正期の石塔四基。
拜殿左手に大正十五年1926拜殿建設記念碑。
鳥居右手の斜面に享和二年1802か,三日月不動明王石塔。三日月に不動は初見。
例祭:4月13日
*『鹿沼聞書・下野神名帳』1800年頃
塩谷郡 箒根大権現 熊野木
*『下野神社沿革誌』明治三十五年1902 巻七・29丁
鹽谷郡玉生村大字熊野木鎭座 村社 箒根神社 祭神 大己貴命 建物本社間口三尺奥行同 末社二社 氏子二十一戸
本社創建年月不詳 社域二百五十二坪 字宮平に在り
鳥居左手 右手
寛延三年1750
拝殿内
本殿 本殿右軒
延享五辰天1748 嘉永七年1854狛犬
大正十五年1926拜殿建設記念碑 社殿右手
巨杉の切り株 鳥居右手斜面に石塔
鳥居右手 右:三日月不動明王
大正十三年1924石燈籠 大正十四年1925旗杭
北側

 

 塩谷町神社目次 
 ページトップ