青森県の
高龗神社・闇龗神社・龗神社

kyonsight

判明しているのは8社。2009年10月9,10日に現地調査を行いました。
高龗神社=五所川原市 大字長富字竹崎/ 闇龗神社=五所川原市 大字神山字鶉野/ 闇龗神社=五所川原市 大字漆川字浅井/ 闇龗神社=北津軽郡 板柳町 大字飯田字村元/ 闇龗神社=北津軽郡 鶴田町 大字沖字岡田/ 闇龗神社=平川市 石郷 村元7/ 闇龗神社=つがる市 稲垣町 穂積桜田/ 龗神社=八戸市 内丸2丁目

高龗神社
五所川原市・長富字竹崎19
[たかおかみ神社]
使用文字[龗罒]
祭神:高龗神,闇龗神,倉稲魂命
339号線で五所川原の中心部より北方へ10キロ。二ノ沢溜池の手前右手に鎮座。
一の鳥居の額の位置に猿がかかっている。これは始めて見た。
左手には仏教の石碑。「大日天王・大月天王・南無妙法蓮華経。天下泰平国土安穏・萬民快楽五穀豊饒」「維時昭和十五年旧二月十四日・長富村甲子講中・外村中一同」と読める。 隣りには大正元年他の庚申塔。
石製の二の鳥居は修復されている。地震の影響かも知れない。
朱塗りの拝殿には口3つ付きの正字で「奉納高龗神社」の木札。額文字は「雨+罒+龍」。 青森では始めて見る高龗神社である。他には闇龗神社5社,龗神社1社。
狐に似た狛犬と獅子の狛犬。
右手に境内社5社,左手に鳥居が2基,1基は交通安全の碑に付いている。
昭和八年の神馬の隣りのもう1基は鍵前をかけた建物に付けられている。詳細不明。
長富有志による昭和九年旧十月十七日の六手観音。
1800年代初頭の創建。
明治六年に嘉瀬八幡宮に合祀される。明治八年に独立し,九年に村社となる。
例祭:8月21日


















闇龗神社
五所川原市・神山字鵜野34-1
[くらおかみ神社]
使用文字[龗靇罒]
祭神:闇龗神くらおかみのかみ

五所川原市中央部の南東5キロ,水を湛えた長橋溜池のすぐ西に鎮座。
基調色に青をつかったおしゃれな社。 大正十四年七月建立社柱の見事な書が目に付く。正字である。古松の配置も見事。
一の鳥居は石製両部鳥居,二の鳥居も朱塗りの両部鳥居,さらに朱塗りが2基つづいて拝殿。
拝殿内の正面の額文字は変形口3つ付き。奉納されている白布の垂れ幕文字は「雨+罒+龍」と口3つ省略の2種類。消防署からの感謝状は口省略。
トタン葺替修復工事,平成六年の五色旗・雨戸奉納,屋根・欄干・鳥居ペンキ塗装などの棟札に代わる板書の文字も口が省かれている。
しかし,2008年の鬼奉納の板書はきちんと口3つ付きの正字で書かれているので,当分安心である。
拝殿左手奥に大正八年七月建立の社柱が残されており,こちらは「雨+罒+龍」,「社」字に特徴があり,つくりが縦に「水田」になっている。石郷と同じ。
境内左手の朱塗り2基は境内社の十和田神社の鳥居。こちらにも石灯籠と狛犬が奉納されている。
境内左手前には文化十四丁丑1817百万遍,大黒天神2基ほか文字の読めない石塔があつめて整備されている。
明暦二年1656創建,元は観音堂であったが,明治六年に闇龗神社に改称し松倉神社に合祀される。明治八年に独立し,明治17年5月に松野木観音林から現在地へ遷座。
例祭:7月17日



























闇龗神社
五所川原市・漆川字浅井48
[くらおかみ神社]
使用文字[龗]
祭神:闇龗神くらおかみのかみ

津軽鉄道五所川原駅のつぎの十川駅東南。
すぐ近くの平成2年3月竣工の「新漆橋」橋桁には四隅に龍の着色彫刻が設置されている。この造形はかなりユニーク。
一の鳥居左手の明治三十九年七月十七日建立の社柱は「口なし雨龍」
二の鳥居右手の木製祠のひとつに石製の龍頭が祀られている。
2009年10月9日現在,拝殿は改修工事中であった。
「昭和?三年六月 大正六己午の狛犬。大正十一年の石灯籠 。
明暦1655頃の創建。寛文二年1662に再建している。明治6年4月に飛龍宮から闇龗神社に改称した。
例祭:8月6日


















闇龗神社
平川市・石郷村元72-3
[くらおかみ神社]
使用文字[龗靇罒]
祭神:闇龗神くらおかみのかみ
平川市は平賀町と尾上町と碇ケ関村が合併して平成18年1月1日に誕生した新しい市で,闇龗神社は旧平賀町石郷の平野部に鎮座する。
東北道大鰐弘前インターから2キロ,弘南線平賀駅の南3キロあたり。 石郷地区は縄文後期から晩期前半3000から2500年前の遺跡が発掘されており,「石郷遺跡」の解説板が両部鳥居右手に掲げられている。
明治39年の社柱には変形口3つ付きの「闇龗神社」,龍の左半分がが帝になっている珍しい字形。
鳥居には酒樽が載せてある。
石灯籠と手水石に「石郷村中」と刻まれている。
拝殿内正面の額文字は口なし雨+龍。左手の額は変形口3つ付き,「社」字に特徴がある。
いまだに色鮮やかな板絵が3枚。 白馬が二頭。通常,白馬は祈晴の儀式に用いられる。
本殿は拝殿に対して右手に直角に配置されている。その手前の境内社は不明。
天保三年の庚申塔。
拝殿内の額に「石郷闇龗神社由来之記」として 「今迄発掘された埋蔵文化遺跡に示されるように相当早くから開田耕作されて居たと思われるが水の不自由の上で困難を感じていた爲,雨を降らせる神として闇龗神を勧請して産土神と崇敬して来たという。但し,何時の頃からか不明である」


















龗神社
八戸市・内丸2-1-51
[おがみ神社]
使用文字[龗罒]
主祭神:高龗神たかおかみのかみ,法霊大明神
本八戸駅南口からすぐ。内丸という地名のとおり三戸郡八戸城,略して三八城miyagiの二の丸跡地に鎮座。現在は三八城公園になっている。
堂々たる社柱の刻字は口3つ付きの正字が使われている。八戸観光協会の掲げた「伝説」源義経北方コースの案内板に「おがみ」と濁点付きでルビが振ってある。境内にいらした地元の方にもお聞きすると,やはり「おがみ」と発音なさっている。
拝殿額は変形口3つだが,拝殿内は正字が使われている。
「土足を禁ず」「車輌出入口」「龗神社告知板」などの看板でも口3つ付きの正字がつかわれていて,とても気持ちがいい。
拝殿左手に数多くの境内社が祀られている。「天龍稲荷」「水神・山神」などは五穀豊饒にぴったりである。「八大龍神」の石塔もある。
拝殿裏手に2本の巨樹がある。このイチョウは黄葉したらさらに見物だろう。
例祭:9月2日
なお,社名の龗については「おかみ考」をご覧頂きたい。義経のおかみさん説や女神説はちょっといただけない。祈雨,祈晴に関係する当神社の祭神である高龗神,あるいは青森に6社ある闇龗神社の闇龗神の「龗=発音オカミ」に由来する。また青森県唯一の高龗神社は五所川原市長富竹崎に鎮座する。また長者山新羅神社に境内社として高龗神社が祀られている。
































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