山久保稲荷神社

[やまくぼいなり神社]

日光市・山久保593

主祭神:倉稲魂命 配神:太田命・大宮姫命・田心姫命・保食命・大山祇命
境内社:山神社三社・稲荷社・三?荒神社(二荒山神社三柱神)・滝尾神社二社
天応二年782勝道上人の弟子によって創建された。寛政九年1797東照宮大改築にあわせて八王子千人同心より莫大な寄付をうけ,総欅の朱塗り社殿を造営。明治四年1871九月に近隣の約10社を合祀し,翌明治五年1872郷社,同十年村社に列せらる。
昭和十五年1940社号標に「村社稲荷神社」,石段途中の文政十一年1828石燈籠に「正一位稲荷大明神」。
弘化三丙午年1846石鳥居。文久元酉1861寄進碑,昭和二年1927聖徳太子。二の鳥居は明治三十八年1905。
大杉の前の円柱石燈籠は享保元年1716,享保二十年1735。
天保十五年1844石燈籠。
昭和六十二年1987御社殿竝石鳥居修復工事記念碑。
昭和24年1949の今市大地震からの復興記念碑。
『下野神社沿革誌』記載の鉄燈籠,白狐などはすでに見当たらず,拝殿前に石燈籠は計4基,狛犬は二対残っている。
『角川日本地名大事典』には「平安期の祖廟・山久保神社」の文字が見えるが不明。その前の「縄文時代の山ノ神戸」も不明。
本殿:神明造銅瓦葺 幣殿:亜鉛葺 拝殿:亜鉛葺
例祭:旧暦2月初午日
*『下野神社沿革誌』明治三十五年1902 三巻-5丁
上都賀郡日光町大字山窪鎭座 村社 稻荷神社 祭神 大己貴命・太田命・稻倉魂命・大宮姫命 保食命 祭日陰暦正月七日二月初午日十月十日 氏子五十六戸總代三員 社掌柴田半之錠同町同大字一番地住
建物本社間口一間奥行一間栃葺 雨覆間口三間奥行四間 幣殿間口二間奥行一間 社務所間口五間半奥行二間 鳥居石造二基木造小一基大六基 燈籠鐵二基石五基
社傳に曰く當社は天應年中781~782の勸請にして衆庶信仰の社なり 弘化三年1846勅宣正一位を贈らる 明治五年1872郷社に列せらる 同十年行政區畫の改正により村社に列せらる 抑此神は小児の無病長壽を擁護し賜ふこと本社に詣て祈れば殊に靈驗ありとて信仰するもの遠近より絶へず且取子と稱して本社より名を授れは其驗著しく古より今に至るまて名を授けたるものは必ず無病長壽を得て報賽として此輩は年々赤紙の幣帛を奉納するを例として幾千となく奉納せり 亦心願成就の爲に赤白の旗鳥居等も數多奉納あり 吁盛んなる哉神の威靈記すだに畏き心地する 神主は往古より柴田家にて常に怠らず日供を備て奉祀せりと云ふ 社域四百五十五坪にして大字山窪の漸西端に位し石磴五十餘階を躋りて本社に達す 馬塲に入れは皆敷石を以てし石木の華表あり 又鐵石の燈籠左右に並列し石造の白狐及び石の唐獅子左右に嚴然として立並び皆技巧を盡して壯觀なり 社境高丘にして古杉老樹蔚々蒼々として社殿を繚繞し東南僅少に田甫を隔てゝ連山崛起し西北は山嶽重疊して其北に黒髪山崔嵬たり 誠に山水明美の地にして風致頗る幽邃なり 毎歳の祭典には遠近より賽人多く爲めに境内雑踏を極む 神寶には長刀一口古鏡一面を藏す 社有財産一萬坪にして若杉森然として頗る繁茂をなす
昭和十五年1940社号標
文政十一年1828石燈籠 正一位稲荷大明神
弘化三丙午年1846石鳥居 敕宣正一位稲荷大明神 鳥居右手
文久元酉1861寄進碑
なにかの寄進碑 手水石 社務所兼杜の館
奉寄進大神□金
奉寄進なんとかの碑多数
御神札授与所
中央:天保十五年1844石燈籠 読めない
享保の石燈籠 享保元年1716
享保二十年1735
震災記念碑 気力で読めます 修復工事記念碑
稲荷神社解説
正一位稲荷神社
■山久保稲荷神社の杉
結城城城主三河守秀康が天正1573~92年間に城を普請するのに伐採した杉の切り残しが江戸末までは多数あったが,維新の官吏の横暴で無残にも切り倒されてしまった。昭和35年文化財指定時には六本が生き延びていたが,落雷等で消滅し現在は四本が社殿を囲んで聳えている。もし神社がなかったらこれらの古樹も消滅していただろう。
拝殿に保存されている切株は2000年8月7日に落雷の被害を受けたもので樹齢800年。拝殿左手に大きな根が残っている。御神木の大杉は拝殿前に一本,本殿左右と裏手に3本生育している。
14号線沿いにも木鳥居があり,ここをくぐっても行けるが,かなりたいへんなので社殿下まで車で行ったほうがいい。
拝殿前の御神木
拝殿に保存されている切株 切株解説
拝殿右手
本殿右手の御神木
本殿 本殿扉
本殿裏手の御神木 本殿右手の御神木
拝殿左手
境内社鳥居 本殿左手の御神木
奥社=境内社解説
境内社 本殿裏手の御神木
裏手の御神木のこぶ
落雷被災の御神木切株と根
駐車場から 昭和十年1935銘板が埋込まれている
境内土止工事費寄附芳名 遠鳥居 14号線沿いの木鳥居
ここから登るとかなりある 正一位稲荷神社
八坂神社

八坂神社

[やさか神社]

日光市・東小来川1523ー1

主祭神:素盞嗚命
最初の石段を上がると文化九甲子歳1812「男體山」石燈籠。
鳥居左右に多数の石塔が並んでいる。「天保十一歳1840妙見大菩薩」「文化十三年1816湯殿山・月山・羽黒山」「安永七年1778」など。
石鳥居は読みにくいのだが寛文四年1664かもしれない。元禄以前の貴重品になるが。
昭和32年1957記念碑は江戸初期から伝わる関白獅子舞が三越劇場や金谷ホテルで演じられたことが刻まれている。
本殿前の石段は「天保六年1835」奉納。本殿脇の石燈籠は「寛政八年1796」
南に下った宮小来川の天王山にも八坂神社がある。
文化九甲子歳1812 左は神輿庫
鳥居右手
天保十一歳1840
文化十三年1816 寛文四年か? 鳥居左手の庚申塔
模様に注目 天保六年1835石段
本殿 寛政八年1796石燈籠
御神木 5本で一本
道路から小さく見える
14号沿いの勝善神 14号沿いの猿田彦大神

 

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