佐野市馬門・越名・高萩・高山・堀込・奈良渕町の神社資料

藤田神社

[ふじた神社]

栃木県佐野市・越名町779 こえな

主祭神:天児屋根命・武甕槌命・経津主命・比賣命 境内社:浅間神社・住吉神社・稲荷神社・船玉神社
天慶年間938~947藤原秀郷が創建。
嘉吉三年1443字元社から現在地に遷宮。元和四年1618頃は俵藤太から藤太大明神と称した。文政九年1826再建。昭和二十六年1951拝殿改修。
例祭:10月第三日曜日
*『下野神社沿革誌』明治三十五年1902 巻ニ-9丁
安蘇郡 正一位 藤田大明神 越名 青木備後
*『鹿沼聞書・下野神名帳』1800年頃
安蘇郡 正一位 藤田大明神 越名 青木備後
同村大字越名字宮の内鎭座 村社 藤田神社 祭神天兒屋根命 建物 本社間口一間半奥行二間 拜殿間口四間半奥行二間 神樂間口二間奥行四間 末社六社 氏子六十戸 社掌⾭木精須仝村仝大字住
本社創立年月詳ならす 再建は寛元二年にして社殿宏壮越名沼に瀕し深逹にして且優雅なり 社域一千六百十九坪を有す 神職は徃古より⾭木氏にて奉仕す

浅田神社

[あさだ神社]

栃木県佐野市・馬門町1506


主祭神:大己貴命 境内社:厳島神社・八坂神社・琴平神社・五社神社(五靈神社)・御嶽山神社・仙元神社・粟島神社
創建不詳ながらそうとうの古社。一説に日本武命が630年頃神籬を設け,その後に祠を建てたという。寛元二年1244再建。旧郷社。石標に下野國天命總社,天命は天猫,天名,天冥とも書いたが,現在は天明[てんみょう]と表記。
例祭:10月13日
*『鹿沼聞書・下野神名帳』1800年頃
安蘇郡 正一位 浅田大明神 長門→馬門 高橋山城
*『下野神社沿革誌』明治三十五年1902 巻ニ-9丁
界村大字馬門字前原鎭座 村社 淺田神社 祭神大己貴命 祭日陰曆十一月十五日 氏子三百戸 社掌高橋雅睛仝村仝大字住 建物本社間口七尺奥行六尺八寸 拜殿間口五間奥行二間三尺 幣殿間口二間奥行三間 華表一基
社記に曰く勸請の由緑遼遠にして詳かならずと雖ども寛元二年1244中本社再建せし事は明かなり 又境内には鬱蒼たる千年以上のものと覺しき老槻ありて幹の回り五十尺に及ぶ傳へて神木と稱するは是なり 故に古社なるは慥かなり 又古碑あり曰く淺田神社碑銘の歌に「おほみみはかくりましてもおほなむちかみのみいつはあらはれてけり」襄面には本社繼造の事蹟を録す 亦元禄十年1697中東大寺華嚴長吏安井門主前大僧正道咫の揮毫せし神號の扁額あり 社寶には鰐口一個ありて永正五年四月廿九日下野國阿曾郡天命總社淺田明神とありて椎谷奥五郎の寄進せしものなり 又華表の側に下野國天命總社と記せる石標ありて往古は佐野郷の總社たりしと云ふ 故に明治五年郷社に列せらる 同十年行政區畫の都合に依り今は村社たり 境内坪數千六百十坪平坦の地にして古樹老杉蔚頚として天に辮ひ中央に宮殿ありて木楊の玉垣を繞し社宇宏壯にして郡内屈指の社なり

諏訪神社

[すわ神社]

栃木県佐野市・高萩町239


主祭神:建御名方命
寛元二年1244創建と伝わる。元禄四年1691再建の棟札。明治七年1874拝殿新築,神武天皇を相殿に祀る。
昭和十六年1941境内を拡張し社殿を移動。
例祭:10月第二土日曜日
*『鹿沼聞書・下野神名帳』1800年頃
安蘇郡 正一位 諏訪大明神 高萩 正福寺
*『下野神社沿革誌』明治三十五年1902 巻ニ-9丁
同村大字高萩鎭座 村社 諏訪神社 祭神健御名方命 建物本社間口三尺奥行四尺 拜殿間口三間奥行二間 末社四社 氏子九十四戸
本社創立詳ならす 社域三百八十七坪を有す

熊野神社

[くまの神社]

栃木県佐野市・高山町1630


主祭神:伊弉諾命・伊弉冊命 境内社:皇大神宮・浅間神社・道祖神社・天満宮 境外社:三峯神社
武蔵国板谷より移住した高山外記義信一族が創建と伝わる。享保九年1724に正一位を賜っているのでそれ以前の創始。文政二年1819社殿新築。
例祭:10月第三日曜日
*『鹿沼聞書・下野神名帳』1800年頃
安蘇郡 正一位 熊野大権現 高山 長福寺
*『下野神社沿革誌』明治三十五年1902 巻ニ-9丁
同村大字高山鎭座 村社 熊野神社 祭神伊弉冊命 建物本社間口一間奥行五尺 拜殿間口三間奥行二間 末社四社 氏子百二十六戸
本社勸請詳ならす 社域千七十四坪を有す

八幡宮

[はちまんぐう]

栃木県佐野市・堀米町684


主祭神:譽田別命 配神:素盞嗚命・水主君命・迦具土命・田心姫命・別雷命・彦狭島王命 境内社:稲荷神社・菅原神社・産泰神社(木花開耶姫命)・太平神社(天津瓊瓊杵命)・西宮神社(事代主命)・神武天皇(神日本磐余彦命)
『下野神社沿革誌』記載の創建を600年さかのぼり『栃木県神社誌』平成18年版では天慶六年943藤原秀郷勧請とした。慶長七年1602小野寺郷八枚の澤から天王山に遷宮。明治十年1877と郷社。
明治四十二年1909水神社,愛宕神社,八坂神社,厳島神社,雷電神社,八幡神社を合祀。
西の朱雀町(堀米町1391)の雀宮神社は境外社。
例祭:10月15日
*『鹿沼聞書・下野神名帳』1800年頃
安蘇郡 八幡宮 堀米 敬光院
*『下野神社沿革誌』明治三十五年1902 巻ニ-10丁
堀米町字八幡山鎭座 郷社 八幡宮 祭神譽田別命 祭日陰曆八月十五日 氏子七百五十二戸總代五員 社司戸賀崎喜一郎 建物 本社間口一間四尺奥行七尺 拜殿間口三間奥行二間瓦葺 神樂殿間口四間半奥行二間瓦葺 末社六社 神寶 饗田別命金像一體 同木像一體 古圓鏡一面
社傳に曰く天正十五年1587佐野城主佐野信吉本城の鬼門鎭護の神として勸請せしものなり 降りて明治五年郷社に列せらる 社域八百五十三坪本町街道より五丁強北丘陵に鎭す 境内には古松雑木蔚蓊として中央に社殿宏壯たり 丘上より望めは北に山陵を負ひ前左右に田野を扣へ安蘇川西に流れて東南隅には三毳山起伏し風光明媚眞に十州の山野を兩眸の中に集め眺望の爽快なる實に郡内屈指と稱せらる 毎年陰曆八月十五日を以て祭典を行ふ 賽人先を争ふて來賽し境内ために雅沓を極むと云ふ

雀宮神社

[すずめのみや神社]

栃木県佐野市・堀米町1391

主祭神:朱雀天皇 境内社:浅間・稲荷神社
天慶六年943藤原秀郷が朱雀天皇の靈を祀って創建。これとは別に秀郷の娘菊の疱瘡が老翁の紅雀の夢告で快癒したので雀大明神を創立とも伝わる。眼病治癒の秘薬紅雀を用いる神事が行われる。
安蘇庁舎西の町中に鎭座。
例祭:10月15日

小梥神社

[こまつ神社]

栃木県佐野市・奈良淵町183


主祭神:天之太玉命
昔は創建不詳だったが『栃木県神社誌』平成18年版で天慶六年943藤原秀郷勧請説が登場した。松林に鎭座したので小梥神社と称した。『下野神社沿革誌』は「小松」の字。奈良渕,田之入総鎭守。
享保八年1723と平成五年建て替え。
例祭:10月第三日曜日
*『鹿沼聞書・下野神名帳』1800年頃
安蘇郡 小松大明神 奈良淵 村
*『下野神社沿革誌』明治三十五年1902 巻ニ-10丁
堀米町大字奈良淵字東山鎭座 村社 小松神社 祭神天布刀玉命 建物 本社間口三尺奥行五尺 拜殿間口二間奥行一間五尺 末社四社 氏子七十戸
本社創建詳ならす 社域五百五十二坪を有す

浅間神社

[あさま神社]

栃木県佐野市・奈良渕町194

主祭神:木花咲耶姫命
創立年不詳ながら御神像に天慶年間938~947の文字が残っているというので相当の古社。
「浅間山のお炊き上げ」が有名で佐野市の公式Webにも載っている。
例祭:7月最終土曜日

▊界 村 *『下野神社沿革誌』明治三十五年1902五月十日發行 巻ニ-8丁
本村は馬門,越名,高山及ひ高萩の舊四ヶ村を合併し自治區となせしものにして全村の面積七百五十町餘歩ありて其地勢郡の東南端に位し渡良瀬秋山の諸川合流の地なり 然して渡良瀬川は南方に越名沼は東方に秋山川は中央を流れ一帶土地低濕にして西北は植野村及ひ犬伏町と境を接せり 村民農耕又漁業を營む殊に村民質素朴直の風ありて交際親密なり 道路は一條の縣道村の中央を貫き佐野町に逹し藤岡に通す 其他幾線の里道ありて交通に便なり 各村往古の沿革に付ては馬門高山は往時佐野氏の領地にして后馬門は本多舘林土井松平等諸家の領地となり次て幕府代官の知行所となり高山は古河及ひ松平日向守の領となり后役塲の下に支配せらる 次て町村制實施に至り之を合併して一村と爲す 本村には村社四社ありて其氏子戸數五百九十餘戸人口三千四百人を有せり

▊堀米町 *『下野神社沿革誌』明治三十五年1902五月十日發行 巻ニ-10丁
本町は堀米及ひ奈良淵の舊一町一村を合せて一自治區となす 其面積三百四十町歩餘東西二十五町餘南北三十町あり 其地勢概して平坦にして東は耕地道路によりて犬伏町に隣し西は旗川村に接し佐野町と市街相連り一見一市街の觀あり 秋山川は西方を流れ西一帶を限れり 町民多くは商工を營み繁盛の地たり 奈哀淵も土壌相接し自ら一區をなし風俗習慣も亦堀米に酷似す 故に町村制實施に當り合せて一町となすに至れり
古來の沿革に付ては徃時は共に佐野氏の所領たりしが後堀米は彥根家の所領となり同家十三代の後王政維新に際し彥根藩知事の所轄となり後廢藩置縣の當時栃木縣に屬し次て堀米町戸長役塲の支配となり町村制實施に當り現時の一町となるなり
本町には郷社一社及ひ村社一社ありて其氏子戸數四百七十餘戸にして人口三千七十餘人あり
佐野の神社は関東の神社仏閣を積極的に回っていらっしゃる方のサイト【神社ぐだぐだ参拝録】に写真付きでほぼ網羅されていますので,ぜひご覧ください。
小生は間質性肺炎に罹ってしまい体力的・地理的・経済的に回れそうもありませんので,下調べだけにとどめます。ご容赦ください。

 

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